子供たちは早速水遊び泥遊びに歓声をあげています。
この暑さの中「原発再稼動」に熱を上げている電力会社の
方々には、もっと冷静になって欲しいものです。
伊方や大飯原発が過酷事故を起こさない保証が、
どこにあるのでしょうか。
巨大な東南海地震と連動して、直下や近くを走る
活断層が動くと考えるほうが自然でしょう。
伊方原発で事故があり、放射能が外部に放出されれば、
西風に乗って瀬戸内海を東に向かい京阪神を直撃する。
すると、我々はどこへ逃げるのか?
北方には大飯・高浜の原発群。
住民の不安よりも、赤字を解消する為に住民の
生命を犠牲にしてでも再稼動に踏み出す。
一体、このような選択が電気事業者に
委ねられていること自体が奇怪である。
原発事業者が再稼動という危険な綱渡りに
出るのは、近代資本主義の末期の姿だと思う。
「新潮45」7月号に、すごい対談が載っている。
「先進国だけが豊かになれる『近代は終わった』」(榊原英資サカキバラエイスケ・水野知夫)
先進国が90年代前半までは石油をタダ同然の価格で手に入れ、
そのお陰で企業は儲ける事ができて来た。
グローバルな市場で低賃金で効率的に生産し、あちこちに輸出する。
当然、原材料や完成品を運ぶには石油が不可欠。
ところが、20世紀末から始まった資源価格の高騰は、
それまでの節電技術や製品価格の値上げでしのいできたが、
新興国の台頭でそういう次元では対処できない次元に入ってしまった。
企業は売り上げが伸びても、人件費を上げる事が出来なくなってしまった。
賃金が上げられないから需要は伸びない。
デフレは構造的問題である。
石油価格の高騰は従って、石油を必要としない原発へと走らせてきたのである。
そこで、起こったのがフクシマの大事故。
経営者達はフクシマの大事故を目の前にしながら危険なレッドカードを引いているのである。
まさに、綱渡りを日本の資本家たちは始めてしまったのである。
暑くなるのは当然である。